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菌が原因の梅毒の症状を抑えるには抗菌系の内服薬が用いられます

2020年08月09日

梅毒トレポネーマと呼ばれる菌が原因のため、症状を抑えるためには抗菌薬が必要です。世界的な標準治療は抗菌薬ペニシリンGを用いた筋肉注射ですが、日本ではペニシリンGの使用が許可されていません。そのため、日本における梅毒治療では有効な抗菌効果を持つ内服薬(飲み薬)を使用します。

検査で陽性判断が出た後、経口合成ペニシリンを服用する内服薬治療を始めます。経口合成ペニシリンの正しい用法は、1日3回(1回あたりの成分量500mg)です。ただし、ペニシリンは誰でも服用できる薬剤ではありません。ペニシリンアレルギーを持つ方もいるため、そのような時には塩酸ミノサイクリンと呼ばれる薬を用います。妊娠中の方にはアセチルスピラマイシンなどを使います。

また、ペニシリンなどの抗生物質を服用するとジャーリッシュ・ヘルクスマイヤー現象と呼ばれる反応が起きることがあります。これは薬剤の副作用ではなく、抗生物質の成分が体内に侵入した感染原因物質(T.p.)を破壊することで起きる現象です。つまり、ペニシリンの成分が有効に働いている証と言えます。

しかし、ジャーリッシュ・ヘルクスマイヤー現象が起きると、39度前後の発熱・全身倦怠感・悪寒・頭痛・筋肉痛・一時的な発疹の増加がみられるようになります。素人目ではペニシリンにより症状が悪化した、または強い副作用が生じたと感じられますが、薬剤が有効に働いている現象の可能性も否定できません。この現象は第2期患者の約50%に起きるとの報告もありますか、いずれの段階でも自己判断せず、医師や薬剤師に相談してください。

梅毒の治療期間は、進行具合(第1期・第2期・第3期)によります。第1期なら2週間?4週間程、第2期は4週間?8週間程で治療が完了することが多いです。最も進行した第3期では8週間?12週間程かかることが基本で、他の病気や感染症と同じように進行するにつれて治療期間も伸びます。

治癒の判断は段階ごとの治療期間を経た後、目視による症状の継続・再発チェックと血清検査で決まります。目視チェックで問題がなく、血清検査でも規定値をクリアしていれば梅毒は治癒したという判断になります。ただし、一度でも感染したことがある方は、治癒しても梅毒検査にかければ陽性を示し続けます。ここで言う治癒は梅毒菌が感染力を持たないレベルで治ることであり、体内から梅毒菌自体を完全に排除する治療法は現時点ではありません。

体内から消滅しないという点では絶望的な気持ちになったり、治療しても意味がないと感じられる方もいるでしょう。しかし感染力を持たないレベルで安定していれば誰かに伝染させる心配もありませんし、自分自身に不快な症状や死のリスクが生じることもありません。梅毒は発見が早い程、治療の効果が出やすい感染症です。悩んだり躊躇うよりも先に検査や治療を行い、悪化や伝染を防ぐために行動した方が賢明です。

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