薬を飲む男性

性器クラミジアは、世界的に感染者数がとても多い性感染症です。2019年6月、WHO(世界保健機関)は世界で毎日100万人程が性感染症に新たに感染していると発表しました。世界4大性病と呼ばれるクラミジア・淋病・梅毒・トリコモナス症の感染総件数は、年間3億7600万人超えになると言われています。

この結果からすると、1年のうちに世界の25人に1人が上記4つのいずれかに感染しているということになります。クラミジアの感染率については、15歳?49歳を対象とした2016年の調査報告があります。その報告によれば、毎年1億2700万人が新たに感染しているとのことです。しかし無症状または軽症が多いために大半は無自覚のまま伝染させており、感染は今も拡大しています。

日本の感染率だけを見ても、クラミジアに関しては減少傾向にありません。29年の総感染者数は24825件(男性12072:女性12753)で、25年の総計が25606件であったことを考えると近年の増減はあまりないと言えます。また、11年は25033件ですので、近年だけでなく正式に感染率の調査が始まってからこれまで大きな変化はあまりないようです。

しかし、日本のクラミジア感染率における問題は総感染者数だけではありません。何が問題なのかと言えば、感染率が高い年齢です。性行動が盛んになる10代後半?20代の感染率は世界的に高い傾向にありますが、2015年に行われた妊婦のクラミジア感染率の調査報告から、日本の若年感染率はアメリカを上回る可能性が指摘されています。

調査に用いられた例数は、アメリカ601001件・日本325771件です。19歳未満率はアメリカ10%よりやや下回る結果に対して、日本は12%以上でした。20?24歳はアメリカ1.8%・日本2.2%、25?29歳はアメリカ0.9%・日本1.2%となっています。30?34歳と40歳以上の項目もありますが、いずれも日本が上回る結果となりました。

調査に使用した例数からしても、日本における妊婦のクラミジア率は高いことが分かります。さらに、若年層に率が高いことも示唆されたと言えます。参考までに29年の感染率ですが、女性20?24歳は4054件、25?29歳は3024件でした。30?34歳は1718件で以降年齢増加と共に感染率は低下しますが、10代後半から急増加し、20代には他年代と比べ倍以上の率になることは問題視されています。

ちなみに男性も女性と同様の年代から率が増加する傾向にありますが、20?40代頃まで女性程の大差はありません。女性に起きる若年層のクラミジアは前々から男性よりも多い値ですが、これまで老若男女問わず好調な減少傾向は続いていません。つまり、最近始まった若者の問題ではなく、長らく懸念されている人間全体の問題なのです。1人1人が正しく安全な行動をしなければなりません。

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